日本の夏の風物詩・枝豆

うだるような暑さが続くこの頃。冷えたビールに一番あう、夏のおつまみの定番といえば、なんといっても枝豆だ。真夏の太陽が照り付ける 7 月〜 8 月、枝豆は旬を迎える。
見ために涼しい、さわやかな緑色。サヤからはじけそうなほどに膨らんだふくよかな実。私たちがふだん何気なく食べている枝豆には、長い歴史とたっぷりの栄養が詰まっているのである。

 

江戸時代から続く庶民の味

そもそも枝豆という名前は、若取りした大豆をゆでて食べるときの呼び方で「枝ごと取って食べる」または「枝付き豆」という呼び方から、こう呼ばれるようになったといわれている。このように未熟な大豆をサヤつきのまま収穫し、塩ゆでにするという食べ方は日本で生まれた食習慣だという。
枝豆の歴史は古く、大豆が日本に伝わったのは縄文時代〜弥生時代だといわれている。その後、江戸時代には現在のように枝豆として食べられるようになった(平安時代からという説もある)。この頃には、枝豆は庶民の味として定着し、夏になれば往来で枝豆を売り歩く「枝豆売り」が現われたという。

 

夏の体を癒す旬の食材

夏の食材として古くから親しまれてきた枝豆であるが、日本には昔から食材の「旬」を大切にしようという考え方がある。旬の食材はおいしさだけでなく栄養面でも非常にすぐれている。
栄養面からみると、枝豆は豆と野菜の両方の特長をもっており、大豆の特長である良質なたんぱく質や食物繊維、緑黄色野菜の特長であるカロテン、ビタミン C などをたっぷり含んでいる。とくに枝豆に豊富に含まれるビタミン B1 は、糖質をエネルギーに変え、代謝を活発にして夏バテを防ぐために役立つ。またアミノ酸の一種のメチオニンという成分はアルコールの分解を助け、肝臓の負担を和らげるはたらきをする。つまり、夏のビールのおつまみとして定番の枝豆は、たいへん理にかなった食材だったというわけだ。
さらに最近では、ヘルシーで栄養価の高い食べ物としてアメリカでも枝豆が人気を集めている。その名も「 Edamame 」。スーパーマーケットなどで一般的に売られているそうだ。
日本人は老若男女を問わず枝豆が大好きだ。旬の枝豆を食べ、夏の風情を感じる。おまけに健康にもよい。私たちは知らず知らずのうちに、日本人らしい旬の味わい方を堪能しているのである。

 
 
 
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