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 ディスク製造で特に力を入れている4つの取り組み
 
工場見学をさせていただいたあと、KPTECの森田大三社長に詳しいお話しを伺うことができた。森田社長はアルミディスクの製造に当たって、4つのことを特に重点的に取り組んでいるという。
「まず一つがアルミの素材です。これは真岡製造所での取り組みになりますが、より平滑な表面精度が得られ、後処理であるニッケルめっき条件やエッチング工程に最適な合金の開発に取り組んでいます。次に、KPTEC側での品質として重要なものにブランク製造での打ち抜き工程があります。ここでは平坦度を高めるためのさまざまな取り組みを行っています。3番目が内径外形をカットする寸法決めの旋盤工程です。お客様が求める寸法精度に応えるため、IDODという旋盤装置で磨いています。ちょっとでも誤差があるとHDDの駆動にブレがでたり外れたりしてしまいます。だからここでは、ほかの業界と比べるとケタ違いに厳しい寸法精度が求められています。そして4番目がGサブの研磨工程です。Gサブでは平坦なブランク材をさらに滑らかにしています。平滑性が悪いと、1枚当たりに記憶させることができるパフォーマンスが落ちてしまいます」。
そして、平滑性を確保してエラーを極限まで減らすことで、1枚当たり1テラまで記憶容量を拡大しているという。
 
森田大三社長  

 

 
 脱PCで、いかに需要を伸ばしていくか
 
最近パソコンにもSSDが採用されるなど、HDDの需要に陰りが見られているという見方もあるが、これについてはどう捉えているのだろうか。HDD市場を取り巻く環境について、梶田一摩セールスマネージャーにお話を伺った。
「HDDの用途はパソコンだけでなく多岐にわたっています。たとえば一例ですが防犯カメラの記録用など、大容量でデータを蓄積する必要のあるものへの用途の拡大が進んでいます。それと最近、スマートフォンやタブレット端末が普及することによって、端末とストレージとの分離が進むという現象が起きています。スマートフォンやタブレット端末では大きな容量のデータを貯めておけません。そこで、ストレージを分離させてインターネットで繋ぐという方法がとられています。これがご存知のクラウドコンピューティングです。そうなると、その結果として、大量のデータを扱うデータセンターが必要になってきます。こうしたデータセンターでは、規模や目的にもよりますが1箇所で20~30万個という大量のHDDが必要になるともいわれています。パソコン1台1台の需要にこたえていたものが、クラウド化によって一気に大量な需要が創出されるわけです」。
数年ほど前までは、HDDの未来はないのではという危機感もあったというが、クラウド化の流れを受けてHDDの需要はこれからも拡大していくことが予測されるという。
 
梶田一摩セールスマネージャー  
 
製造工程を案内してくれた
アンディー・リー・チェーワイ オペレーション・ディレクター 
 
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