カントリーミュージックとともに、時の流れはゆったりと
成田空港からシカゴへ13時間、さらに乗り継ぎ1時間半、米国南東部のテネシー州のナッシュビルに降り立った。街角のいたるところから陽気で素朴なサウンドが流れてくる。

ここはカントリーミュージックの聖地と呼ばれる場所である。
日本では懐メロなどと捉えられがちなカントリーミュージックだが、なにをかくそう、米国内では今日、最も人気のある音楽ジャンルの一つだ。ビルボードチャートには必ずカントリーミュージックがランクインするほど、若者を含め幅広い世代に絶大な支持を得ている。
ナッシュビルは、そんなカントリーミュージックのメッカとして知られた街だ。今でも大小合わせ数百の音楽スタジオが並び、多くのミュージックイベントが開催されている。
古き良き時代の雰囲気を残す街に素朴な音色がこだまする。ここは米国人の故郷ともいうべきところなのだろうか。
行き交う人々の表情はおだやかで、ゆったりとした時間が流れていた。
 
  静かな街に暮らす、素朴でやさしい人々
ナッシュビルを出て、車で北へ。のどかな牧場を眺めながら1時間半、目的のケンタッキー州ボーリンググリーン市にたどり着く。人口5万人の静かな街だ。
小さなダウンタウンには歴史ある古い建物が並び、趣のある街並みである。
ケンタッキー州といえばお馴染みのケンタッキーフライドチキンが有名だが、バーボンウイスキーの生産地としても知られている。
さっそくうまいバーボンを求めて酒店に向ってみると、扉が固く閉ざされていた。
聞けば日曜日は閉店となるという。ケンタッキー州の2/3以上の地域は酒類の販売を禁止しており、このような地域はドライカウンティと呼ばれている(禁止されていない地域はウェットカウンティ)。
幸いにもボーリンググリーン市はウェットカウンティだが、それでも日曜日は多くの店で酒類の販売をやめる。かつては禁酒法が存在した国である。スーパーマーケットのビールの棚は日曜日には幕が掛けられるそうだ。お酒好きの人には少々残念な光景である。人々は穏やかで、素朴で、みな親切である。
他国からの転入者で嫌な思いをする人は少なく、非常に住みやすい街であるという。
 
 
ボーリンググリーン市のダウンタウン。歴史ある古い建物が並び、趣がある。   ダウンタウン中央には大きな公園がある。
     
 
市内にあるウエスタンケンタッキー大学は南部における有名大学。学生数は約 2 万人におよぶ(ちなみに市の人口は約 5 万人)。   ケンタッキー州といえばお馴染み
「ケンタッキーフライドチキン」
 
  名車はこの地から世界へ
ボーリンググリーン市の北部に足をのばしてみた。
ここにはゼネラルモーターズ(GM)の「コルベット」工場が広がっている。あのアメリカンスポーツカーの象徴ともいうべき「シボレー・コルベット」である。
この工場では、コルベットの最終組立が行なわれている。工場の傍には国立コルベット博物館が併設されており、歴代のコルベットが一堂に展示されている。おどろくのが博物館の駐車スペース。色とりどりのコルベットがずらりと並ぶ。世界中のコルベットファンがここに訪れるそうだ。

コルベット工場をはじめとして、米国の南東部には数々の自動車関連企業が工場を構えている。各方面へのアクセスが比較的容易であることから、日系企業も多数進出している。日産やホンダ、トヨタをはじめ、周辺には大手自動車メーカーの工場などが点在している。
このような環境のなか、ボーリンググリーン市のひときわ広大な地に、自動車サスペンション用アルミ鍛造品生産拠点を構えるのが、Kobe Aluminum Automotive Products LLC(KAAP)である。

 
 
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