開業時の200系車両
当時の外観(国鉄カラー)の200系車両(F19編成)は2007年4月に引退となった。現在200系は内外装を一新した車両が運行している
写真提供:
鉄道博物館所蔵/鉄道博物館提供
 
当時はスマートな「鼻高美人」
1982(昭和57)年、東北・上越新幹線(旧国鉄)が開通した。
これに伴いデビューしたのが「200系」車両である。
丸っこい目(ライト)と鼻(先端部)に、白と緑のカラー。最新型の新幹線に比べれば、丸みを帯びた姿に感じられるが、当時は初代新幹線「0系」車両よりも長くスマートになったことから「鼻高美人」と呼ばれていたという。
200系は、初代新幹線である東海道新幹線0系の次に登場した車両である。
国鉄は1964(昭和39)年の東海道新幹線の開業が大きな成功をおさめたことから、次の新幹線の開業を試みた。候補となったのが東北・上越地方である。
しかし実現には問題があった。0系車両をそのまま導入することができなかったのである。0系車両を豪雪地帯である上越や凍てつく東北を走らせたら故障を起こす可能性があった。
そこで開発されたのが200系車両である。
ちなみに、東海道・山陽新幹線「100系」車両は200系の3年後にデビューするが、200系より遅い登場にも関わらず系列番号が早いのは、
当時、系列番号の百の位が、東海道・山陽新幹線は奇数、東北・上越新幹線は偶数と、振り分けられていたことによる。
 
新幹線初のアルミニウムを採用
200系車両は、厳冬の厳しい環境を高速走行しなければならない。そのため、さまざまな耐寒耐雪対策が採られた。
例えば特徴的なのが除雪を行う「スノープラウ」である。これは先頭車のスカート部に設置され、羽を広げたような形状で線路に降り積もった雪を高速で跳ね飛ばす。また、車体は「ボディマウント構造」が採用された。これは床下に設置された機器に雪が侵入するのを防ぐため、スカートから車体底面全てをふさぎ、機器をボディ内に納める構造である。ふさぐことで問題となる機器の冷却は、車体の側面に設置した「雪取り装置」により雪と空気を分離し、冷却風を供給する。
このような北国仕様の車両をつくるうえで問題となったのが重量だ。従来の鋼製車両でさまざまな機能を付与すると、重量がかさんでしまう。
そこで採用されたのが軽量なアルミニウムである。アルミニウムは鉄の約1/3の比重。車両の軽量化を図るには最適な材料である。それまでアルミニウムは山陽電鉄2000系車両に採用されていたが、新幹線車両としては初となる。なにぶん初めての採用とあってアルミニウムの溶接等は試行錯誤が重ねられたようだ。この200系をきかっけとして溶接装置の進歩、新合金や大型形材の開発が進み、新幹線車両に次々とアルミニウムが採用されるようになった。今では「新幹線といえばアルミ」というほど、新車に積極的に採用されている。もちろん2007年に登場した最新の「N700系」もアルミ製車両である。
200系は1997年から内外装を一新した車両が登場している。外観は白と青のツートンカラーに細いグリーンのラインが走る。「やまびこ」、「とき」、「なすの」、「たにがわ」として運用されている。25年以上の歴史を持つ200系。今日も多くの乗客を乗せて厳冬をさっそうと走行している。
 
 
 
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