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厚生労働省が国内の卓越した技能者を表彰する、平成21年度「現代の名工」に神鋼大安総合サービス(株)の和田康之氏が選ばれました。大安工場としては初となる「現代の名工」受賞者となります。

和田氏はアルミ合金金型鋳造において、ダイカストをはじめとして重力鋳造、低圧鋳造、高圧鋳造プロセスに精通し、鍛造用素材としてビレットの量産化に貢献しました。
具体的には、低圧鋳造法による乗用車用ワンピースアルミニウムホイールの量産化や同法による新幹線のぞみ用大型鋳造品の量産化、パッケージエアコン圧縮機用スクロールの量産化、高圧鋳造法による各種アルミニウム鋳物の量産化、横型連続鋳造機による鍛造用鋳造棒の量産化等に携わりました。

金型鋳造から始まり、自動車足廻り部品の素材である鋳造棒の製造に和田氏は携わってきました。これらの工程で求められることは、高品質と高強度です。金型に溶湯を充填して急速に冷却凝固させることで強度を高めますが、溶湯温度、金型温度、溶湯充填速度、冷却方法や型内のガス抜き等の多くの条件を最適化して高品質化する必要があります。
主な不良低減には、金型内のガス抜き技術として隙間構造や金型整備時のメンテナンスがキーとなります。また日常的な作業管理も重要で、作業者への教育、OJT、メンテナンスと点検、チェックシート等により改善が進められました。
今回、和田氏が現代の名工に選ばれた理由として、高品質化や生産性向上に向けての改善に取り組み、多くの技術を確立したことや、常に隅々まで目を光らせ製造現場の管理を徹底したこと、作業者の模範として率先して改善に取り組んだこと、また多くの若手を育成したこと等が挙げられます。

鋳造品は肉厚、形状によって製造難易度は大きく異なります。難易度の高い新製品の立ち上げには、限られた時間のなかであらゆる手段を駆使して、スタッフ、作業者一丸となって進められますが、和田氏は先頭で皆を引っ張るリーダーとして活躍しました。

和田氏がものづくりで大切にしていることは、「顧客要求を満たすことは当たり前のこと。常に理想を高く持ち、誰がなんと言おうと自分達がその出来に納得できない製品は出荷しない、納得できるまで何度でもやり直し、作りこむ」そういう「決意と覚悟」をもって自分を奮い立たせてきたと言います。
また、若い人にも自分なりのこだわりをもって改善活動をしていって欲しい、とエールを送っています。

現在では神鋼大安総合サービス(株)において、機械加工品・油圧鍛造品の仕上加工、自動車足廻り部品検査工程の安全・生産を監督しています。
後進者の育成にも尽力しており、これからを迎える「将来の名工」達の良き見本となれるよう今後も研鑚に励みたいと、和田氏は語っています。
 
和田氏の受賞コメント

受賞については率直にうれしいです。上司、同僚、部下、をはじめ工場全体で祝っていただき、今回の受賞は工場全体を代表して私が受賞したとつくづく感じました。
これまで、担当部門の閉鎖・工場の移転など、決して平坦な道のりではありませんでしたが、多くの人の協力を得て乗り越えることができました。
逆説的な言い方になりますが、多くの困難に恵まれたおかげで良い仲間に恵まれ、彼らと切磋琢磨していくことで技術者・管理者としての力が身についたと自認しています。
今まで共に歩んできた仲間に心から感謝しています。

後輩達からのお祝いコメント

「現代の名工」受賞おめでとうございます。
すべての面で私達の目標であり師匠の和田係長がこの名誉ある賞を受賞できた事は私達の誇りでもあります。卓越した技術、技能のみならず人を惹きつける魅力ある人柄で、私達を指導していただきました。これからは私達が後輩に伝えて行く事が大切な事と思います。
「現代の名工」和田係長と共に仕事が出来た事、指導していただいたことを誇りに思います。
 

同時受賞となった
長府製造所・田邉氏(左)とともに
 
 
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